日記

ヘビー・ウェザー

liebeseele(リーベゼーレ)

きれいな空気が吸いたくて、いつもより早く目を覚ます。

すっかり暖かさを失ってしまった部屋でシャツに袖を通し、コーヒーでインスタントな暖を取る。そして最低限の荷物を持って玄関で靴紐を結ぶ。

 

玄関の扉を開けると、そこには張り詰めた世界が広がる。

雪国の冬とは異なる、空気だけが異質な東京の冬。透明な世界。

70年代のアメリカンジャズバンドであるウェザー・リポートの名盤を聴きながら見慣れた街を歩く。見慣れない場所へ着くまでただ歩く。

 

僕は考え事をするために様々な場所へ行く。

空調の行き届いた喫茶店に、最新の集まる都会に、雨の日に雨の当たらない場所に。

色々なことを考える。

物事には一面以上があること、主従関係は不可逆であること、部分最適の総和が必ずしも全体最適ではないこと。

関係を作っていくという行為は部屋を作っていく感覚に似ている。好きな絵を掛け、座り心地の良いソファを置く。頓着がなく雑多に見える者でさえ、自分にとっては機能的に部屋をまとめている。

注意をしなければいけないのは、2人にとって居心地が良かったはずの部屋がいつの間にか一方にとってはひどく居心地が悪くなってしまっている時があるということだ。場合によっては出て行ってしまうかもしれない。

従者と会っている時に、ふと考えることがある。

「この子にはどんな言葉が相応しいのだろう」

足りないのも、過剰であることも失礼に思えて、自分が見聞きしてきた中で最も適当な言葉を探す。次に会った時にはより彼女に見合った言葉を、とまた何冊も本を重ねる。音楽を聴く。映画を観る。

 

その人にはきっと、最も似合う言葉がある。

その言葉を自然にくれる人を、主と呼びたくなるのかもしれない。

 

 

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