夜の街に出掛ける。
僕は都内に住んでいるが、まとまった作業がしたい時や環境を変えたい時には都内でホテルステイを行う。
今日も銀座で集中の時間を取ることにした。
一定時間作業をし、集中が途切れたタイミングで近隣に繰り出す。
少しだけ豊かなものを食べたり、ふと看板が目に入ったbarに入る。
早い時間に入るbarは客も少なくバーテンダーの人間らしい部分に触れることができる。
プライベートで好むウイスキーや変わった客の話。
僕は新しい色を求めて街をさまよう。
聞いたことがない話を聞いた後は、少しだけ自分の色彩が鮮やかになったように錯覚する。
このブログからは様々な境遇の女性から連絡を頂く。
誰にも言えなかった願望。言えなかった性体験。
(お互いにとって)幸福にも関係を持つことになった女性を調教していると、日常のそれとは表情がまったく違うことに気がつく。
比喩ではなく、別人のような表情になる。
きっと彼女自身も恋人も知らないような美しい表情で次の言葉を待っている。
そんな時、僕はふと女性の恋人に「あなたの恋人はこんなに綺麗ですよ」と伝えたくなる。
とても歪だ。ただ本心である。
これまでブログから、とても多くの素敵な女性から問合せを貰ってきた。
結婚など何かの切っ掛けで関係を解消する時、僕は相手の判断を尊重すると同時にあの表情が失われる喪失感を感じる。
それは僕にとっても彼女にとっても、恋人にとっても損失であるようにさえ思うのだ。
サブミッシブの女性はサブミッシブの要素が満たされてこそ幸福を得る。
いつかどこかで、自分を誤魔化した自分を呪いたくなる。
一杯目のウイスキーが大きな四角い氷を残して空になり、僕はアイリッシュ・コーヒーを注文することにした。
厚めのグラスにザラメを入れ、アイリッシュウイスキーが注がれる。
軽くステアしたあとにトーチで火を入れ、焦がしたウイスキーに生クリームを重ねていく。
とても豊かな舌触りだ。
早い時間の店内には僕とバーテンダーしかいなかった事もあり多くのことを話した。
心地良くグラスを空にし、ホテルへと戻る。
ふと思い立ち親しい人物に電話をかける。
近況を話していると相手がこれからきっと多くの体験や幸福に恵まれるであろうことを感じる。
そしていつか、強烈な飢餓感に苛まれることも。
電話を終え、場所を変えてまで取組みたかった作業に没頭していく。
沈んでいくような、浮上していくような、進んでいるのかすらわからない。
それでも僕は、今夜美味しいアイリッシュ・コーヒーに出会えたことを反芻していく。
良い夜を過ごすことは良質な明日に繋がる。
僕の従者が、今夜話した親しい相手が、焦がしたザラメとコーヒーのような幸福に出会えることを祈っている。
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