僕がブログを立ち上げた頃(2017年頃)に比べると、インターネットサイト・TwitterなどのSNSで自身のSM観・主従関係に関する価値観のようなものを呟く男性は増えた。
このサイトの前に作成していたサイト(15年程前)の頃に比較するとさらに顕著である。
そういった思いを抱くことも綴ることも自由だし(無論僕もその一人である)、パートナーを探す女性は男性を見極めるうえでの指針の一つとなっているだろう。
僕自身がどうだったかではなく、当時は今ほど多様に「主従関係」を発信する男性は少なかった。少なかったというより、奴隷募集をする男性はいたが表現の仕方が変わったように思う。
一例を挙げると当時は「緊縛や調教に興味のある女は連絡してこい!」という直接的に調教されたい女性は連絡を、という内容の書き込みが多かった。
最近は「自分は主従関係をこのように考えています」というタイプの書き込みが増え、女性としても個別のコンタクトを取る前に相手の考えや嗜好をある程度理解ができるメリットがある。
真摯に書き込みを行ってパートナーを探している男性がほとんどだとは思うが、一部の例外の男性に苦しむM女性からの悩み相談が最近とても多い。その内容に共通点があったので、今回記事にまとめたい。
情報が豊かになり、事前にNGを提示する女性が増えた
当ブログは元々ネットからの出会いで危険な目にあった女性への注意喚起が主な内容となる。過去の記事でも関係を結ぶ前にはNGプレイの提示や相手が望む主従関係像を確認するべきと伝えてきた。
主従関係は始めるのが目的ではなく良い状態で関係を続けることが大切である。
どちらかが望んでいなかった形で無理に関係を続けたり、すぐに終わってしまう事はとても悲しい。
最近では事前にネットの情報などを確認し、関係を結ぶ前に自分のNGプレイや個別の事情などをご主人様候補の男性に提示し、相手がそれを許容できるかどうかの確認を取る女性も増えているようだ。
今回のテーマについてこの数か月の間に悩み相談を頂いた女性たちも、しっかりと上述の確認を行っていた。その先にあったトラブルについて書いていく。
関係を結ぶことを優先するS/D男性
※S:サディスト(加虐嗜好) D:ドミナント(支配嗜好)
主従関係(ドミナント&サブミッシブ)や緊縛の世界には、真剣にそれが好きな人とセックスや都合の良い相手探しの前段階として関係を結ぼうとする男性がいる。
シンプルな言い方をすればM女=都合よく扱える女と考える男性がいるのだ。
「SMは自由で多種多様だ」という言葉を免罪符に、これが自分にとってのSM・D/sといった価値観を女性に押し付ける。
女性は経験のない世界なので、辛いながらも相手の男性の要求に応え続ける。
自由はあくまで相手の女性が満たされ幸福であることを前提に与えられる権利であって、Sを名乗り始めた瞬間にM女に対して権力が発生する訳ではない。
これを履き違えている男性はとても多い。
勘違いしてはいけないのは「プレイのハードさ=過度な要求」ではない。
血が出るほど叩かれても幸福を感じる女性もいれば、ご主人様とは別に恋人がおり軽い噛み跡すらNGな女性もいるだろう。
ただ例に出しているような男性の振る舞いにたまらなく興奮する女性もいるかもしれない。そういった場合、この男性はそういう相手を見つければいい。
どの女性に対しても一辺倒に「奴隷は命令を聞くこと」と押し付ける行為が間違っているのである。
またNGには生理的なNGと自己防衛的なNGがある。※生理的なNGと自己防衛的なNGについては記事の最後にリンクを貼っています。
自我を通すことしか考えていない男性はそういった分別もなく、奴隷なのだからNGはありえない・自分のスタンスが正しいという考えを譲らない。
命令を受け入れられないことに対して十分な信頼関係の構築もなく、奴隷の覚悟が足りないといった言い方をする。
怖くなった女性は病んだり、主従関係に抱いていた憧れが崩れ失望してしまう。
自分は奴隷に向いていない?と悩む女性
「自分は奴隷に向いていないのでしょうか?」といった悩みを送ってくる女性は本当に多い。女性側の受け取り方が歪んでいる場合ははっきり伝えるが、多くの場合はやはり男性側に問題があるように思う。
主従関係は恋人以上に「秘密」を共有し、心も身体も解放する。そんな中で参考になる資料はあまりにも少なく、閉じた世界で一人で苦しむ女性がいる。
「おかしいかもしれない」と感じたら、一度立ち止まってそれが自分が望んでいた関係かを改めて考えてみよう。
「主従関係を持つ」という行動の中に、自分は何を求めていたのか?相手の男性は自分が望んでいた信頼できる絶対的な存在であるか?
今一度自問自答してみよう。
↓悩んだらお気軽にご相談下さい。こちらから関係を迫ることは一切ありません。
M女の悩み相談 | M女のための調教ブログ (smblog.jp)
参考記事(生理的なNGと自己防衛的なNGについて)