「人生」という単位で主従関係を考える。
僕は沢山の女性と話をする。
僕からの調教を希望する女性。僕に興味のない女性。興味がありながら踏み込めない女性。
「M女のための調教ブログ」はSM未経験で読んで下さっている女性も多いようで、強い興味がありながら最後の一歩が踏み込めないといった女性のお話も多く聞かせて頂く。
過去の記事でも一貫して書いているが、サブミッシブ(服従することに悦ぶ性癖)の女性は、主従関係を経験した方が絶対的に人生の幸福度が上がると考えている。
それは不用意に男性と関係を持てばいいという訳ではない。
当然良い関係を持てた場合の話である。
当ブログの悩み相談からは、女性の後悔の念も多く届く。
結婚前に踏み込んでいれば。
子どもが生まれる前に踏み込んでいれば。
もっと若い頃に踏み込んでいれば。
不可逆の後悔はただそれを吐き出すことしかできない。
いくつかの認めたくない事実から目を背けながら、最もしたくない答え合わせをする。
今、主従関係に踏み込むか悩んでいる女性に向けて以下の文章を書く。
これは当ブログからの調教体験を推奨するものではない。もし気になっている男性がいるのなら参考にしてほしい。
あなたは以前から持っていたSMや主従関係に関する興味をケガ・リベンジポルノ・男性のストーカー化など様々なリスクを考慮して思い留まっているのかもしれない。
その感覚はどこまでも正しい。
今回はあえて、それを越えて進んだ場合の話を書かせて頂く。
多くの女性が躊躇うのは、初めて主従関係を結ぶ時である。
人は自分が経験したことのない事象に対して不安を感じる。
主従関係でいえば「相手が危険な人物だったら」という不安がほとんどだと思う。
しかし並行して考えておかなければいけない事実として、相手が善人であったとしても自分にとって最良のご主人様ではない可能性があるということだ。
主従関係は普通の恋愛とは大きく異なる。
安心できれば、信頼できれば満たされる訳ではない。
身を預けても大丈夫という安心感に加え、嗜好の相性、自分にとって適度な刺激を与えてくれるかという点が重要になる。
主従カップルが別れる理由というのは必ずしも不誠実なものではない。
優しいけれど刺激が足りない。
安心できるけれど満たされない。
こんな状況が起きる可能性は大いに存在する。
重要なのは、踏みこめば必ずしも満たされる訳ではないという事実だ。
どれだけ綺麗事を並べても、主従関係には肉体的な相性や行為が伴う。
リスクヘッジの期間を長く設けて慎重に関係を結んだものの、初めての調教を受けた日から違和感を感じることがある。
言葉では魅力的だったはずのご主人様に興奮せず、気を使って性行為を行うようになってしまう。
理想的な主従関係は、あなたが余計なことを考えずとも相手に身を任せ最大限の幸福と快楽を得る。
しかし肉体的に満たされず調教中も冷静になってしまい、親切な相手を落胆させないように振舞うようになってしまう状況がある。
踏みこめば、ご主人様ができればサブミッシブ女性の願望が満たされる訳ではない。
踏み込んだゆえに気づく自分や主従関係の性質がある。
人生の中でご主人様が変わることもある。
僕自身、一度しかない人生の中でなるべく後悔がない選択肢を選ぶようにしている。
リスクも、ご主人様が変わる可能性も、意図せぬ別れも含めて主従関係に進むかを判断して欲しい。
少しだけ先に主従関係を経験した男からの願いである。