執筆の関係で、深夜まで作業をしなければならない時がある。
普段はあまり夜更かしはせずに朝の早い時間から活動をするのが日課となっているが、時折深夜に作業を集中させる。
真夜中の雰囲気がとても好きだ。
静かで、厳かで、呼吸が整っていくのを感じる。
間接照明の穏やかなオレンジに照らされながら、部屋に静かにjazzを流す。
ウイスキーの琥珀が美しく、すべての物には相性があるのを感じる。
僕にとってオレンジ光・jazz・ウイスキーの組み合わせは無類だ。
進めなければいけない作業を終えた上で、その日一日のことを思い出す。
乾かしたシャツの匂い、珈琲の湯気、進まない原稿、奴隷との電話。
新しくやり取りを始めた奴隷には不安ばかりだろう。
夜中にふと作業前まで電話で話していた奴隷に連絡をしてみようかと思うが、それはきっと彼女の大切な夜を邪魔してしまう。
手に取った電話を机に置き、僕はなるべく遠くのことを考える。
深海の静かな火山や、遥か昔に宇宙に旅立ったクドリャフカのこと。
いつかそれを作品として書きたいということ。
世界が休んでいる真夜中に、呼吸と思考を整える。そうこうしている内に、別の場所では誰かが目覚まし時計のベルを止める。
堕落をしたり、少しだけ格好つけたりを繰り返しながら毎日を迎えたい。
毎朝真っ白な状態の原稿が目の前に現れる。
筋書が決まっていないのは些か不安だけど、そんなに悪い物語にはならないだろう。そう思いながら毎日を過ごす。
それを繰り返すことで、自分は生きているということにようやく気づく。
次は奴隷とどんな関係を築けるだろう。
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