日が傾き、街の色彩が変わっていく。
元の色は何も変わっていないはずなのに、日没後は何故こんなにも違う街になるのだろう。
瞬きをするたびに光が減衰していく。
暗くなってからしたいと思う話がある。
昼間では些か眩しすぎて、夕闇に溶け込ませなければ目立ちすぎてしまう。
誰にでも闇の部分がある。
暗い中でこそ話せるような、極めて個人的な話だろう。
ここを読んで下さっている多くの方が日々悔いて、怒り、嫉妬をしているのだと思う。
しかしそれを感情のまま吐き出してしまう人は少ない。それは社会的ではないから。
友人がいて、恋人がいて、配偶者がいて、不倫相手がいて、後輩がいて、上司がいる。
抱き締めたい相手がいて、絞め殺したい相手がいて、一日でも長く生きてほしいと願う相手がいる。
僕は性的嗜好が少しだけ変わっているので、引かれあって同じような方々のお話を聞くことがある。
それは誰かの従者である場合もあるし、僕からの調教を望む女性の場合もある。
その人がそこに辿り着いた軌跡をとても美しい旅路だと思うし、似たような相手が世界に存在することが嬉しくなる。
少数派ではあっても、無ではないということだ。
例えば、不倫で主従関係を持っている男女は少なくない。
僕は不倫については是非を問わない。
そのかたちでしか手に入らない愛情や幸福はきっと存在するのだろうから。
しかしその関係を公にしてしまえば多くの人が蔑み、傷つく人もいるだろう。
既婚者でありながら誰かを好きになってしまい、感情を殺している人もいる。
恋人とは別の相手を好きになってしまったり、性的な関心を抱いてしまう事もある。
それでも目の前で微笑む恋人のため、欲求を押し殺すこともある。
僕らは日々何かを殺しながら生きている。
しかしそんな殺してしまった何かを、静かに聞かせてもらう時間がとても好きだ。
想いを伝えてはいけない相手。
友人には話せない性的対象。
恋人から軽蔑されるような願望。
このブログから頂いた問い合わせや出逢いの中で、沢山の素敵なお話を聞かせて頂いた。
特殊な性癖をしていると、少しだけ深く相手の女性に触れることがある。
そんな時に思うのは、皮膚の上の美しさと一般論的な潔白は必ずしも比例しないということだ。
拘束されて何時間も放置されることに興奮を覚える学生もいれば、這いつくばって足の指を舐めている時にこそ至福を感じるモデルの女性もいる。
僕はそういった女性たちが何故それに興奮するように至ったかを知りたい。
そしてまだ誰にも話した事がないような、人によっては眉をしかめるような本当の願望に触れられたら良いと思う。
相手の闇に触れる。
本心や嘘、性癖と擁護を塗り重ねて黒くなってしまった部分に。
話す相手を選ぶような話題というものがある。
暗くなったあとで、少しずつお互いの話をしよう。
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