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「惨めになりたい」という言語化が難しい性癖
SMやドミナント&サブミッシブの世界には言語化しにくい性癖というものが数多に存在する。
「言語化しにくい」という状況には2種類あり、①説明できるほど理解できていない ②わかってはいるものの口に出しにくいという理由によるものである。
言語化しにくい性癖として例えば以下のような願望が挙げられる。
言語化しにくい性癖
- 犬やペットのように扱われたい
- 監禁されてみたい
- 放置プレイをされたい
- 露出調教をされたい
- 人間家具にされてみたい
これらを求める願望を恋人やパートナーに伝えることは難しい。
シンプルにアブノーマルな願望を持っていることが恥ずかしいという感情もあるが、最も重要なポイントとしてはこの願望を持つ女性自身もなぜ自分がそれらを求めているかが理解できていないからである。
その中でも当ブログに届く悩み相談・調教希望で多いものが惨めな扱いを受けたいという性癖である。
尊厳破壊と人格否定を求める女性たち
惨めになりたい女性たちは、具合的にどのような扱いを求めるのか。
- 首輪を着けられて四つん這いにされ、犬のように歩き振舞うことを強制される
- 檻に閉じ込められ、給水や食事・排泄まで自由を奪われる
- 拘束され、まるで自分が存在しないかのように放置される
- 晒してはいけない場所で、誰かに見られるかもしれない場所で身体を晒したい
- 四つん這いになった自分の背中をテーブルとして、物を置く場所として使われたい
- 裸のほうがずっとマシな格好を強制されたい
- 絶対にやりたくないガニ股ポーズを強制されたい
- 羞恥的な芸を仕込まれ強制されたい
- 恥ずかしい格好で晒されたい
- 自我を捨てて相手のやりたいようにされたい
- 破滅ギリギリまで追い込まれたい
人は自分で認識している自分の人格から離れることに最も抵抗を覚える。
簡単な例えとしては騒がしい人をおとなしく、せっかちな人におだやかにといったものだ。
惨めになりたいという性癖の核心、それは日常の人格から離れる違和感や不快感を快楽と捉えてしまう性質だと僕は考えている。
どれもとても恋人に伝えられるような内容ではない。
そしてこの性癖の難しいところは、これらを自分から伝えて実行したい訳ではないということだ。
自分にとって絶対的な存在である管理者にこれらを強制されたいと思っている女性がいる。
誰にされても興奮する訳ではない。
危険な性癖ゆえに冷静に(男性側が興奮しすぎない)リスク管理ができ、それでいて女性側が自分を見失うほどの興奮が導ける関係であることが大切だ。
どんな女性にこの願望が多いか
こだわりの強い女性
学生・社会人問わず自分の意思やこだわりがはっきりしている女性に多い傾向がある。
それは好きな本や漫画、音楽といったSMとは関係のないものも含まれる。
友人や同僚のグループにおいて、仲は良いものの「好きなもの」を周囲と合わせることなく自分の好みを主張できるタイプである(場の空気を壊すような意固地なものではなくあくまで好みを主張するだけ)。
多少の頑固さもあり意思もはっきりしているため、日常の自分と惨めな状態の乖離にひどく興奮してしまう。
また以前掲載した刺激中毒タイプの女性の中にも惨めな自分を求める女性もいる。
華やかな職業の女性
当ブログでは2024年3月頃から芸能人専門の調教依頼フォームを設置している。
設置背景についてはリンク先をご覧頂けばわかると思う。
もともと芸能関係の調教希望者は定期的にいたが、専用フォームを設置してからは依頼内容が明確になったのか顕著に希望が増加した。
芸能関係者からの調教希望の際、7割程度の女性が本記事の主論のような「惨めに扱われたい」「好きなように扱われたい」「何でも言うことを聞きます」という願望を持って問合せをしてくる。
やり取りの中で関係の安全性が理解できると、安全柵に囲われた中で淫らに自分を解放をしたいという思いがあるのを強く感じる。
客観的に見ても、様々なしがらみから離れ 芸能関係のM女たちにとって願望を満たす隠れ家のような場になっているのだと思う。
一度切りしかない人生に正直に向き合うことにした彼女たちを
可哀想で可愛い姿にしてあげたいと思う。
おわりに 願望の吐き出しが難しい性癖
「惨めになりたい」というのは、数多あるSM関係の願望の中でも男性への正確な共有が難しい性癖だと思う。
ニュアンスの捉え方が繊細にずれてしまうので、どんな調教を行うかを発信している当ブログにその願望が集まってくるのはわかりやすさからとても自然なことだろう。
複雑なその願望は、きっとあなたにとって必要なものなのだ。